山梨肺癌研究会会誌 第20巻1号 002-007(2007)

当院で経験した肺大細胞神経内分泌癌(LCNEC)の臨床病理学的検討

柿崎 有美子、小山 敏雄、高崎 寛司、山下 高明、宮下 義啓、櫻井 裕幸、羽田 真朗

 肺大細胞神経内分泌癌(以下LCNEC)は、WHO分類で肺癌の大細胞癌に分類されるが、小細胞癌と類似した生物学的特徴を有するとされている。当院では2002年1月から2006年6月までに、4例のLCNECを診断した。それぞれの臨床経過、治療、病理学的特徴について検討した。治療は化学療法と放射線療法が3例、肺葉切除術と術後化学療法が1例であった。LCNECは一般に予後不良とされているが、われわれの症例でも、2006年11月現在、診断時からそれぞれ10ヶ月、12ヶ月、7ヶ月、9ヶ月で死亡している。LCNECの病理学的特徴は明らかになってきているが、治療、予後についてはいまだ充分に確立されておらず、今後の研究が待たれる。

キーワード 肺癌 大細胞神経内分泌癌 免疫染色 肺生検 リンパ節生検



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